「たまに、夜、大量の汗をかくときがあるんですが・・・」
長年、皮膚トラブルをお持ちの方に結構多いですね。もちろん、一種の寝汗なんですが、それでも量が多いぐらいの量・・・ ご本人もビックリされます。
漢方だと、“盗汗(とうかん)”なんていう言葉がありますね。
もともと、汗には、“見える汗”と“見えない汗” があります。
運動してたくさんかく汗は、“見える汗” ですよね。
逆に、寝ているとき、蒸気としてでていく汗が、“見えない汗” です。
ここで知っておいてほしいのが、“自律神経と汗との関係”
見える汗は、交感神経優位のときにでる汗になります。エクリン汗腺から出ます。
見えない汗は、副交感神経優位のときにでる汗です。アポクリン汗腺です。
つまり、夜に“見える汗”が出るってことは、通常、夜中は副交感神経優位になっているはずが、交感神経優位の状態になってしまっているってことです。
つまり、自律神経が乱れ、うまく正常な動きをしていないってことですね。
もっと砕けた表現をすると、脳がリラックスできていないわけです。
特にアトピーの場合、かゆみはもちろん、ステロイドやワセリンなどの塗布の影響で、皮膚は、常に交感神経優位の状態になってしまっています。
ですので、皮膚の自律神経が乱れてしまい、夜中に大量の寝汗をかく方が多いのです。
アトピーも改善していけば、自然と盗汗も治りますが、盗汗が多いときは、脳がリラックスできていない状態ですので、リラックスを心がけてほしいのですが・・・
それが難しいですよね^^; かゆみがあるから、リラックスできないわけなんで。
そこをうまく改善しながら、治すのが、アトピーの根本治療になります。塗り薬だけでは限界があるんですよね。