アトピー相談を多くやると、こういう方がいらっしゃいます。
「かゆくて、しょうがないんです!!」って。 で、その患部を見せて頂くと・・・
キレイですね。湿疹のシの字もありません。赤みも、炎症もありません。
こういうタイプなら、わかりますよね。炎症があり、傷痕もあり、かゆそうです。
でも、ご本人は、痒いんです。しかも、腕だけじゃなくて、全身がかゆい!!っていう方もいらっしゃいます。
今、結構多いです・・・ “自律神経からくるかゆみ”です。
もっと、わかりやすく言うと、“神経過敏、知覚過敏”、アトピーを長年患っている方だと“かき癖”ですね。
アトピー本来の炎症のかゆみではないので、感覚的には、ムズムズする、ザワザワする、ちょっとヒドイ方になると、痒い!より、“痛痒い”って言う感じになります。だから、同じかゆみでも、傷になっていないんです。患部は赤くても、皮膚は傷がなく、キレイって感じでしょうか。
自律神経が乱れ、肌が過敏になってます。だから、炎症がなくて、ちょっとした刺激で、“かゆい!!”っていう感覚でかゆみを起こします。あと、ストレスがかかると、痒みを増すタイプもコレですね。
こういうタイプ、ステロイド使っても治りません。だって、炎症ないんですから。自律神経を治し、神経過敏を整えないと。
ただ、何かを塗れば落ち着く! っていう安心感があれば、かゆみは止まります。ステロイドの有効性とかそういう問題じゃなく、“安心感”です。
また、テレビに夢中になったり、仕事に夢中になっているときは、かゆみありません。他に神経を使いますから。
ご自身で、気づかれている方は良いのですが、気づかれていない場合、ちと厄介です。まずは、自分の神経過敏に気づくこと、そして、あまり、神経質にならないことが大事です。
長年、アトピーの方は、本当のアトピーと自律神経の方、両方絡んでいる方も多いので、最後は両方とも治療しないとダメですね。
精神と皮膚って、関わりがあるんです。よく、昔から化粧品業界では、「日頃から、ブツブツいう人は、お肌がブツブツしている」と言われていますが、あながち、ウソではないんですよね。
アトピー治療=皮膚の治療 と思われがちですが、心の治療も大事だし、体・内臓からの治療も大事なんですよ。
体の状態・心の状態が、皮膚にでた!という感じです。