先日、患者さんにお話しした内容です。
アトピーを改善していくと、皮膚やかゆみ方が変化していきます。
たとえば、こんな感じ↓
炎症がひどく、掻きこわし、汁が出てしまう… この状態は、“炎症=熱が強い” です。
ここで、人間のカラダのことを知っておいて頂きたいのですが、皮膚に熱が生じると、その熱を冷ますために、カラダの水分が集まってきます。
イメージ的には、火(=炎症)を消火する感じですね。
なので、その火が強くなればなるほど、水がたくさん集まってくるわけです。その状態が、上の写真のような、分泌物、汁が出ている状態です。
熱が強い、炎症、かゆみがかなり強い、汁が出る… って感じですね。
なので… 方法は、どの方法でも構わないのですが、当店の場合だと、漢方薬やスキンケアで、この熱を消火していきます。
そうすると、どうなるか? もちろん、痒みや炎症が、楽になるんですが、その分、集まっていた水も、いらなくなり、集まらなくなります。
ちょっと状態が変わったの、わかりますかね?
今までは・・・ 水+水+水+熱・熱・熱+水+水+水 だったのが、炎症が治まり、水+熱+水 みたいな感じになったわけです。
何が言いたいかっていうと、熱や炎症が収まり、水が少なくなった分、お肌の乾燥が強くなる! ってことです。
ご本人にとっては、かゆみは変わらないし、乾燥がヒドく感じられ、悪化したようにとらわれがちなんですが、これは、『治ってきている1つの過程』になります。
状態的には、これで、もっともっと熱がなくなり、完全に乾燥するだけの肌になったら、ステロイドは、使わなくていい状態になるでしょう。脱ステロイド、ひと段落って感じです。
このあとは、皮脂をしっかり体から出るようにし、皮膚の回復をまてば、自然と潤っていきます。
当店だと、この状態を漢方薬などでやりますが、スキンケアでも一緒です。水が多いときは、基本、油系のものは使いません。ワセリンとかね。だって、火が強いんですから。油のワセリンでフタしちゃったら、その熱は逃げれず、どんどん、広がってしまいます。かゆみ方的には、爪をたてて、傷になっていいから、掻きたい感じです。っていうか、止めれない感じです。
熱が収まって、乾燥+熱 の時ぐらいは、スキンケアしても、熱がまだあるんで、乾燥がかなり強くなっていきます。このときは、油系のスキンケアやワセリンが使いたくなる時期ですね。
最後の乾燥の時期は、油系のものは、なるべく使いません。ここで使うと、皮脂が自分から出せなくなります。
使い方、使うタイミングが大事だし、変な使い方をしていると、余計治るのが遅くなったりします。ここら辺は、自己流ではやらず、一度、ご相談ください。